2007年05月23日

地域の宝を探す(仁淀川町長者地区)

先日の日曜日(5月20日)、仁淀川町の「長者」というところに行ってきた。
目的は、地域学習であり、ウォーキングを通じて地域の価値(お宝)を再発見することにある。

長者に到着したとき、なんだか身体がゾクゾクしてきた。
不思議な空間、不思議な風景である。


石積みの風景



山に留まっている集落




そこは、まさに「長者様」が住んでいるような風景で、急峻な地形に築かれた石積みの土地、家々の風景を眺めていると、どこか南米のマチュピチュを思いだす(マチュピチュには行ったことがないが)。

最近は、お米を作る人も少なくなったせいか休耕田が多い。
もし、これが全て昔のように水田だったら、どんなに美しい風景だろうと想像する。
水をはった水田に写る、山々と澄み切った青空の風景は、素晴らしいと思う。


小さな水田(田植え風景)



何とか、昔の風景に戻せないものか。


水田の中に移った、自分のシルエット



ここは、昔から地滑り地帯ということもあり、水も地下に潜ってる関係で、最近は河川の水量も少なくなり、それもお米の栽培などに影響を及ぼしているらしい。水が確保できないと言っていた。


休耕田には、菖蒲が植えられていたが、歩きながら見た畑の中には、ジャガイモやタマネギの栽培が多かった。各家々の周りには、ほとんど畑があり、ジャガイモなどが植えられている。自給自足である。まさに、南米のような感じである。


仁淀は、昔からお茶の栽培が盛んである。
ここのお茶は、日本の中でも最高に美味しいお茶である。昔から、静岡茶などにブレンドされて販売されている関係で、仁淀の茶は知名度がまだ低い。しかし、日本の中でも最高のお茶だと思っている。このお茶を、仁淀をブランド化できないかと考えている。


急峻な地形から発生する霧や、気温差によって、本当に品質の良いお茶がとれる。
しかし、栽培作業は大変である。

歩きながら、道ばたにあるお茶の葉(一番茶)を噛んでみたが、葉っぱを噛むだけでも美味しいと感じた。そのお茶も、栽培する人がいなくなり、そろそろ放棄茶園へ変わろうとしている。


今回のウォーキングは、地域の人たちと一緒に歩き、地域の良さを、他者の目で見て伝えることが目的であった。そして、健康づくりの一環でもある。



長者の集落から小さな道を登ること2時間、「星ヶ窪」というところに到着した。
http://www.magokoro-kankou.net/01_kanko/06out/002_hosigakubo.html


ここで、20分間、「地域の宝を再発見」題して、野外講義をおこなった。
役40名の参加者は、熱心に話しを聞いてくれた。大人も、子供達も。





ご飯をお釜で炊いて(おこげもあった)、うどんも作っていた。



地域の素材を如何に活用するか。
これは、地域活性化の課題(要素)である。

しかし、地域の良さは、地域に暮らしている人だけで考えていては、なかなか見えてこない。地域にある素材(宝)が見えてこないものである。地域に住んでいる人と一緒に、他者の目を入れて考えていけば、地域の宝はたくさん発見できる。



「星ヶ窪」という場所も、地域の宝である。
ここは昔むかし、隕石が落下して、くぼ地ができたと伝えられている。
まさに、クレーターである。


昭和30年代まで、ここでは草競馬も行われていたそうである。
ちょうど、周辺の集落(現在の越知町や津野町、仁淀川町など)から集合するには最適の位置にあり、この山頂に大勢の人々(凄まじい人数)が集まって競馬を楽しんでいたそうである。出店や馬券売り場などもあったそうである。今では想像がつかない。その時のざわめきを目を閉じて感じとってみた。

今は、昔の面影がなくなって、非常に美しい公園となっている。
遠くには石鎚山も見えて、気温も低く、空気も澄んで、最高の場所である。

クレーター



この星ヶ窪から、更に3Kmほど山をのぼり、石灰岩の採掘で有名な鳥形山と、津野町の20機の風車(風力発電)が見える場所までウィオーキングをおこなった。
長者の集落からは6.5Kmほどの地点である。

鳥形山
http://www.geocities.jp/kyoketu/5602.html
http://otakara-niyodo.gr.jp/card/niyodo_yama_003.html


鳥形山をバックに、鳥は俺だろうと言いながら、飛んでいる鳶
鳶(トンビ)は、何回も素晴らしい飛び姿を見せていた(自己主張)。



津野町の風車



今回、子供達や地域の人々とお話しをしながら歩いたが、往復13Km程度の距離(かなりの高低差があるが)もあっという間であった。午後3時頃にはふもとにたどり着くことができた。目の前の風景を見ながら、話しながら歩くのは、時間が経つのを忘れてしまう。

子どもたちの中には、靴ずれをおこした子どももいたが、この苦痛を乗り越えることが成長に繋がると思う。
しかし、子ども達にとっては13Kmなどは平気の距離であるようだ。素直で、素晴らしい子どもたちである。是非、地域の良さに自信をもってもらいたい。




「地域の宝」は、やはり歩いて発見するのが一番である。
車のスピードでは発見できない、素晴らしい宝が沢山ある。


そして、星ヶ窪での講義で伝えたことだが、やはり重要なことは、「相手と対話する」ことである。

相手とは、自然であったり、石であったり、木々であったり、人々であったりする。相手と対話することによって、相手の求めているものが理解できるようになる。地域は、地域の自然や風景と対話することによって、地域がどうして欲しいのかを訴えているのが聞こえてくる。地域に暮らしている人は、やはり地域(周りの自然)と対話することである。


長者の石積みは、本当に素晴らしい。
この景観を、是非、残していきたい。





人々は、昔から石積みによって小さな農地をつくり、水田を作ってきた。そして、住居も造ってきた。
昔、南イタリアで石積みをしているプロの話を聞いたことがあるが(テレビで)、石と対話していると、石が、「僕をここに置いてください」「僕をここで使ってください」と、相手(石)から訴えかけてくるそうである。

私も、同様に感じる。
色々なものが、「僕を使って欲しい」と訴えかけているのである。
それを聞く耳をもつことが、地域づくりには重要であると感じる。


ただ、相手を本当に上手く活用できるのかは、万物のありとあらゆることを理解している必要があるのかもしれない。昔は、村の長がいて、それを理解し、地域を造ってきたのである。



石積みも、単に積むだけでは、すぐに崩落してしまう。
やはり自然を知り、物を活かすことを知らなければ、形だけ作っても永続きはしない。

地震でお城の石積みが崩れたとき、昔の石積みは崩れなかったが、最近修復した石積みの部分だけ崩れたという話しを聞く。

何事も、相手と対話する能力をもつことが重要である。
自然とも。

今の時代は、その能力が落ちていると感じる。




大銀杏の前で学習会



長者川上流にある、県指定の天然記念物である。根回り11.6m、目通り幹囲10.8m、樹齢は推定1200年だそうである。江戸の昔には3本立で高さも40m近くあったと古記録には残っているそうで、その説明も銀杏の木の元で行われた。


長者小学校
http://www.kochinet.ed.jp/choja-e/

出発式の風景(左端、大野敏光教育長)



木々も美しい



しかし、空気は澄んで凄い良い天気(日焼けで丸焼けになる)



水田に写る空と山は美しい




夜は、地域の人々と「反省会」
やはり、何事も反省するのが一番(やりっ放しではダメ)


Posted by 坂本世津夫 at 07:46│Comments(0)TrackBack(2)

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